アビシニアン
- ABYSSINIAN -



「黄金の被毛を持つ猫」と伝えられるアビシニアンは、野性味にあふれた美しい容貌で、イエネコの祖先とされる「リビアヤマネコ」に容姿が似ています。良く遊び良く眠る、性格は人が大好きで賢さも一番、優しさにあふれています。
原産国: イギリス 発祥年代: 1800年代の終わり頃
毛の種類: 短毛 毛色: ラディ、レッド、ブルー、フォーン
目色: ゴールドからグリーン 体型: セミ・フォーリン(やや細身)


レッド・アビ
  • レッド(燃える炎の赤)
    アンダーコート:レッド
    地色:暖かいレッド
    ティッピング:チョコレートブラウン
ラディ・アビ
  • ラディ(赤褐色)
    アンダーコート:オレンジブラウン
    地色:バーントシェナ
    ティッピング:ブラック
ブルー・アビ
  • ブルー(青灰色)
    アンダーコート:プラッシュベージュ
    地色:暖かいべ一ジュ
    ティッピング:スレートブルー
フォーン・アビ
  • フォーン(淡いココア色)
    アンダーコート:プラッシュベージュ
    地色:暖かいローズベージュ
    ティッピング:薄いココアブラウン


毛の特徴
CFAでは上記のラディ、レッド、ブルー、フォーンの4色が認められています。毛色はアビシニアンに代表される「ティッタド・コート」で、一歩一本の被毛が3〜4の色の濃淡に区切られて、全体では機織りしたような色彩豊かな毛色になり、太陽の下ではキラキラ輝いて見えます。胸の縞(ネックレス)足の横縞(バー)は無いほうが優秀で、それぞれの下毛は赤みを帯びて暖かさを感じられることが大切です。毛質は、柔らかい絹のような肌触り、密度があって充分に弾力のあることが大切です。


歴史
1874年に出版された本に「英国の兵士がアビシニア高原(エチオピア)から連れ帰った珍しい猫」と紹介され、それが名前の由来になっています。実際の発祥の歴史は、このティツタド・コートの猫は主に東南アジアが原産で、イギリスでは「バーニーキャット(ウサギ毛の猫)」の呼ばれて珍重され、ブラウンやシルバーの家庭猫と交配されて1800年代の後期には、初期のアビシニアンが誕生しました。1896年、最初のアビシニアンがイギリスの猫協会に血統登録され、やがて、1910年にアメリカに渡りました。ちなみに、日本に輸入されたのは1964年のことで、故森春子先生の所有したアズリタ・ボカセット(ラディ・オス)が第1号です。アビシニアンの本当の魅力は、内面の優しさとか利口さにあるようです。全米では長い間、常にトップの人気で、日本でも安定した人気を得ています。


外見の特徴と性格
顔全体は丸みのあるくさび形で全てが柔らかくカーブしています。大きな耳は充分な間隔で付いて、アーモンド形の大きな目が印象的です。細いすっきりした足、しなやかで優美な発達した筋肉のボディ、全体のバランスが優れて、良いプロポーションをしています。良く遊び、良く眠り、賢さも一番。幹を転がしたような小さな声で甘え、飼い主の愛情に答えてくれる、老人にも子供にも適した、最高の「マンション・キャット」です。


子猫選びののチェックポイント
初心者には全てが同じに見えるようですが、アビシニアンのグレードには大きな差があり、それを見分けるのはなかなか難しいようです。単純に見分ける方法は、胸前や足の内側にタビー(縞模様)が無いこと、毛色は赤みのある華やかな感じが大切で、性格や相性を選ぶのも大切です。安定した人気のため、アビシニアンの繁殖者は全国にいますから、直接購入すると良いでしょう。また、初心者は、健康とか性格の安定する、生後4ヶ月過ぎの子猫を求めるようにしましょう。


手入れ
アビシニアンは水遊びも好きなので、驚かせないようにシャンプーをすると、素晴らしい毛色と光沢が得られます。日常は、毛量の多いダブル・コートなので、時々ブラッシングをすれば良いでしょう。