|
|
|
■歴史 まだ未開の地であったアメリカ大陸には、野生猫のリンクスやボブキャットが生息していましたが、普通の家庭猫はいなかったようです。今から約300年前、新天地を求めてヨーロッパからやってきたピューリタンの人々は、いろいろな家畜と一緒に犬や猫などのペットを連れてきました。東海岸から西へ旅するときには、猫たちは荒地のネズミやヘビ退治に活躍し、時には家族団欒の笑いを演出したようです。それらのアメリカに定着した普通の家庭猫の中から、たくましくて性格の良い猫、美しい猫達が、次第に選び抜かれて、アメリカン・ショートヘアの基礎になっています。やがて、1906年に設立されたアメリカの猫クラブに「ドメスチック・ショートヘア」の名前で登録されましたが、1960年代に「アメリカン・ショートヘア」の名前に統一され、その人気が定着しました。日本にも古くから輸入されていますが、なぜか、銀色の縞模様だけがアメリカンのように思われていました。近年になって、ブラウンのやブルーの縞模様の猫が輸入されると、顔型や体型を近代的にして、今日では人気NO.1の猫種になっています。 ■外見の特徴と性格 ボディは肩口、胴体、腰の部分、3つの部分に均等に分けられて、がっしりした太めの力強い体型は「ワーキング・キャット」(働く猫)と形容されるように、筋肉質で、肩、胸、下半身が特に発達しています。足の長さと骨格は中位で筋肉が発達、足裏も分厚く、ばねを感じさせます。大きな頭に中位の耳、ふっくらした頬、丸みのある大きな目、力強い四角い口元です。触ると硬くて密度のあるコートは、湿気や寒気を防ぎ、皮膚のケガを防ぐのに役立ちます。アメリカ人気質を伝える猫と形容され、温厚で物怖じしない性格は、子供ともすぐに仲良しになれる猫の中のジェントルマンです。 ■子猫選びののチェックポイント 日本では一番ポピュラーな血統猫になり、現在ではあまり珍しさはありません。繁殖を考えるなら、ちょっと勉強して、ハイレベルの猫を選んでください。体型や顔つきの優秀なことは大切ですが、原点に戻って、美しい毛色が望まれています。また、シルバーやブラウンの縞だけでなく、他の毛色も味わいがあり、日本では珍しい毛色「白や黒、二毛など」の輸入が期待されます。 |