「船乗りに珍重される三毛のオス」

長い航海をする船には、食料を貯える船倉があって、ネズミがつきものです。昔は、その被害を防ぐために猫が大切な役割をしていました。    

この外見がオスの三毛猫は生殖能力が無いために、オス独特の強い臭気のするスプレイ(かけしょん)をしません。もちろん、さかりも来ないのでうるさい鳴き方もしません。それらの条件が船の中では重宝がられ、「オスの三毛猫は荒波を静める」との言い伝えになったようです。       

また、1956年に船出した第一次南極観測船「宗谷」に、航海の無事を願って寄贈された「オス三毛のタケシ」(観測隊隊長の南部武さんの名前を拝借したようです)が乗っていたのは有名な話しです。

ご存じのように三毛猫にはオスが極めて少ないのですが、遺伝のいたずらでXXY型のオス猫(正常なオスはXY型、メスはXX型)が生まれることがあります。(混色の項を参照してください)