『三毛』(みけ、キャリコ)      


日本猫を代表する「三毛」の毛色は、白の中に黒と赤トラ(赤)がパッチ模様に入ります。赤と黒の部分が入り混じった場合も多いようです(赤の部分がトラになるのは、遺伝的には縞の無い赤がいないからです。)

三毛には様々な色合が見られます。例えば、「白、黒、赤、クリーム」は四色に見えるようですが、クリームに見えるのは赤トラの地色のため、やはり三毛が正しい思います。また、「白、赤、キジトラ」の三毛を「キジ三毛」と呼びます。

三毛は、猫の基本的な3つの毛色、「黒と赤(赤トラ)、そして白」が組み合わせられた毛色です。三毛にも模様の出かたで、「トラ三毛とかシマ三毛」などの名称で呼ばれることがありますが、はっきりした区別がありません。ここでは色の組み合わせを分類して名称を分かりやすくしています。(鳥毛・トリゲと呼ぶ地方もあります)     

すなわち、「キジトラ、赤トラ、白」、または「サバトラ、赤トラ、白」は、キジとサバの判定が難しくなるので、いずれも「シマ三毛」として統一しています。 

三毛の中でも、黒の部分が半分以上になると「黒三毛」で、黒と赤トラの部分が重なるように混ざりあった場合(サビやベッコウ)、赤トラの部分が広がると「メチャ三毛」などと呼ばれる場合もあります。
さらに、全体が白で、頭としっぽ、胴体の小さな部分だけに黒と赤がある場合は、二毛の斑と区分するためにも、「飛び三毛」に統一しています。 

18,「三毛」  

毛色は「白の中に黒と赤(赤トラ)」がパッチ模様に入ります。            

色の割合では、白4に対して黒3、赤トラ3ですが、ダイナミックに感じられる美しい組み合わせと模様が大切で、それぞれの色が混ざりあわないことも大切、少しくらい色の割合が異なっても良いでしょう。 

赤の部分がトラになるのは、日本猫には縞の無い赤がいなかったからですが、同じように、クリームに見えるのは赤トラの縞がぼやけて、縞と縞の間の色が強く見えるからで、やはり一色のクリームはありません。           

19,「シマ三毛」 

毛色は、白の中に「キジまたはサバの縞と赤(赤トラ)」がパッチ模様に入ります。  色の割合では、白4に対してキジまたはサバ3、赤トラ3が理想ですが、少しくらい色のバランスが異なっても、ダイナミックに感じられる美しさを大切にします。      

白の部分が少なく、赤トラの部分が広がって乱れた模様になれば「ムギワラ」と呼ばれることもあります。

20,「飛び三毛」

胴体の全体は白を基本として、頭としっぽに黒と赤トラの色がある場合ですが、胴体に飛び飛びの色がわずかにあっても良いでしょう。ただし、胴体の色の部分が2割以上の模様になると、飛びの言葉を省いて「三毛」になります。

一般的な表現では「斑の三毛(ぶちのみけ)」などとも言われますが、「飛び三毛」に統一すると分かりやすいと思います。