『日本猫と洋猫、雑種猫』

本来、イエネコは一族一種で、いろいろな猫が交配されて今日の血統猫が誕生しています。従って、猫種の純粋性とか雑種性をうんぬんすることはナンセンスなことです。ただし、いわゆる血統猫はオリジナルな特徴を発展させる為に、純粋性を高めることに世界のブリーダ―(血統猫の繁殖者)が努力しているのです。

さて、「日本猫の由来」や「日本猫の特徴」などについては、いろいろなイメージや見解に異なりがあるようですが、終戦後になって1960年代に大流行したシャム猫が放し飼いされ、近年ではペルシャ猫やそのほかの血統猫が輸入されたことで、混血猫が増え、伝統のある日本猫が少なくなりました。特にシャム猫の混入は多く見られ、日本猫の約1/4には、そのポイントカラーの血が入っていると伝えられます(もっとも、大半の日本猫は血統図が確立されていないのですから、伝統を証明するのも難しいようです)




また、最近の傾向では、日本猫らしい猫「中間的で特徴の少ないポッテリした猫」よりも、ペルシャ猫とのハーフのように「目がまん丸で大きい、毛がフカフカして丸い体型、尻尾の曲がっていない猫」、さらに「日本猫には無かった珍しい毛色の猫」など、強く印象に残る猫が好まれているようで、残念なことですが、「古来の日本猫の純粋性を守ること」と「猫愛好者の好み、美的な追求」を一致させるのは難しいようです。



一代の混血猫は比較的に簡単に区別できるので「混血猫」と呼ばれますが、代を重ねると、はっきりした判定は困難になり、この結果、「日本猫」とか「和猫」と言う美しい言葉の変わりに、「雑種」と呼ばれることが多くなりました。

どのようにすれば、日本猫の復活が望めるのでしょうか?