第7章 猫の手入れ
多くの猫は水を嫌います。このため、どんな猫でもシャンプーが必要かと言えば、答えはノーです。短毛猫や老猫には、何が何でもシャンプーが必要ではありません。
しかし、ペルシャ猫などのように人によって改良された長毛の血統猫たちは、人の手助けが無ければ、毛がもつれたりして不健康な状態になります。その基本的な手入れがシャンプーをすることです。
長毛の猫を求める飼い主は、できるだけ自分でシャンプーすることを学んでください。
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一番簡単な手入れは猫と遊びながらのスキンシップです。短毛の猫なら、手のひらで撫でるだけで猫の被毛はピカピカに輝きます。
猫に触ることで健康状態も分かるし、猫と人とが気持ちを通じ合える何よりの方法です。
このときに、抜け毛が目立つ場合は換毛期なので、シャンプーをするとか、充分にブラッシングをして、抜け毛が飛び散らないようにしてください。
また、長毛の猫は遊びながら、クシ入れをすると良いでしょう。このときにクシの通りがスムーズでない場合は、シャンプーが必要になります。
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基本的に猫は水が嫌いですので、いきなり猫をシャンプーするのは、とても難しく、無理やりすると怪我をしたりします。
猫をシャンプーする自信の無い人は最初から短毛の猫を選んでください。
写真集などで美しい長毛の猫たちは、生まれてから2ヵ月過ぎには最初のシャンプーをします。
子猫のころから慣れさせると、いっしょにお風呂に入る猫もいるように、シャンプーを嫌がらないようになります。
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シャンプーのお湯の温度は何度くらいが良いのですか?
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シャンプーの適温は気持ちの良い温度ですが、体感できるお湯の温度は冬場と夏場では異なります。目安としては37℃〜42℃ですが、冬場はやや高く、夏場はやや低く、これが基本です。
個人差もあるでしょうが、自分の手の甲で測って、ぬるめに感じる気持ちの良い温度が適温です。
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シャンプーの選び方
ペットショップには数多くのシャンプーが並んでいますが、人間の頭髪に使用する物より3倍以上は値段が高いようです。
私たちは自分のシャンプーを選ぶときに何を基準に選ぶのでしょう。
ノーマルヘアーとかドライヘアー、痛んだ髪用とかのラベルを見たり、雑誌やテレビのコマーシャルからとか、あまり深刻に考えて選ぶ人は少ないようですが、愛猫のためとなると、あれこれ迷う人が多いのが不思議です。
さて、毛色によって選ぶ場合のポイントは、チンチラやヒマラヤンを含めて有色の猫には、白毛用は厳禁です。白毛用には脱色効果のあるものや青色の蛍光染料が交じっているものが多いのです。
では、黒毛用とか茶色用は、シャイニング効果のあるものが多く、黒毛に黒毛用を使用して黒さが増すような期待はしないほうが良いでしょう。
反対に、白毛を洗うときに黒毛用を使って表面を洗い、2度目に白毛のシャンプーを使って、その黒色が完全になくなれば、すすぎが十分にできた目安になります。すなわち、毛色でシャンプーを選ぶのはあまりお勧めできません。
また、油っ気を落とすのに非常に強力なシャンプーは、被毛を痛めるので注意が必要です。考えれば分かりますが、油っ気を一番落としてくれるのは台所の中性洗剤なのです。
猫用のシャンプーに中性洗剤を交ぜれば、安価で、びっくりするほど汚れの取れるシャンプーができますが、結果的には毛も皮膚も痛めるのでやめたほうが良いです。誰も知ってて使う人がいないと思います。
お勧めの猫の油落しは「サララ107」
良いシャンプーのお求めは?
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ペルシャなどの長毛の猫種は、長い被毛にするため人々によって改良が重ねられました。このように人為的に改良された猫は、放っておくと抜け毛が処理されずに毛玉になってしまいます。
人が改良した猫種は、猫自身のセルフグルーミング(毛繕い)をしても毛のもつれを取り除くことができないので、飼い主が責任を持って手入れを手伝う必要があるのです。
長毛のブラッシングは、一般的にピンブラシを使用しますが、ブラッシングの前にクシを入れて毛のもつれが無いことを確かめてください。
また、過度のブラッシングは被毛を痛めることになります。
被毛の基礎知識「講座その2」を参照してください。
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指にガーゼなどを巻いて擦りますが、猫の口臭を防ぐのに歯磨きが有効とは思えません。
,猫が3才を越えたら、歯石が溜まっていないか、歯肉が赤く炎症していないか、をチェックしてください。
魚のえさを与えると匂いは強くなるので、気になる場合はドライフードに切り替えると少しは匂いが減ります。
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11,
ショー用の猫には特別な手入れが必要ですか?(ショーグルーミングについて)
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キャットショーに出陳することは、お子様のバレーやピアノの発表会のようなものです。
普段よりは、ちょっぴりオシャレして、舞台にあげたいものですね。
ショーグルーミンク゛は日常の手入れの延長で、いきなりショーに出すからと慌てても遅いのです。ショーに出るときは、週に1回のシャンプーを2回にするとか、リンスの使い方を工夫するとか、それなりに手入れを強化することが良い成績に繋がるでしょう。
ショーグルーミングはこちらへ
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12,
皮膚病の猫はシャンプーをしないほうが良いですか?
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これは皮膚病の状態によるので獣医さんの指導を受けてください。
シャンプーをすることで皮膚病は治療できません。
皮膚病の予防にはシャンプーが効果的ですが、このときの注意は皮膚病用のシャンプー液は選ばないで、普通のシャンプー液で定期的にこまめに洗うことが大切です。
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13,
耳掃除が大好きですが、月に何回くらいしても良いですか?
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猫の耳の中は非常にデリケートで傷がつきやすいので注意してください。
多くの猫の耳はドライタイプなので、汚れがつくことは少なく、3ヶ月に1回でも良いのです。
ウエットタイプ(中が湿っている)の耳は汚れがつきやすいので、その程度によりますが月に1回、耳掃除すれば良いでしょう。
耳掃除は、綿棒を水に濡らして絞ったものを使います。油性のイヤークリーナーなどを使用すると、かえって数日後に汚れを付着させることになります。
また、猫の耳は基本的に汚れや耳垢が少ないのですが、アレッと驚くほどの汚れ、特に真っ黒な汚れ(耳ダニのケース)、膿状の汚れは、直ぐに獣医さんで処置するようにしてください。
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子猫だと、遊び感覚で常に声を掛けながら、シャワーでも徐々に慣れさせます。
これが大人の猫が嫌がる場合は、飼い主の技量ですので、グルーミング セミナーなどで勉強してください。
美しい長毛の猫たちは、生まれてから2ヵ月過ぎには最初のシャンプーをします。
子猫のころから慣れさせると、いっしょにお風呂に入る猫もいるように、シャンプーを嫌がらないようになります。
シャンプーを学びましょう
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15,
ペルシャがドライヤーを恐がるのですが、良い方法は?
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1)タオルを使うときにペーパータオルなども使って、少しでも水気を切ってください。
2)猫を持ち運ぶキャリーバックの3面をバスタオルなどでふさいで、バックの下敷きにタオルやペーパータオルを敷く。
3)猫を入れて、正面からドライヤーの風を送ります。
4)バック内の温度が高くなり過ぎないように、時々手を入れて確かめる。
5)どうしても毛の根元が乾かないので、表面が乾いて見えたら、猫を出してクシを入れて、状態を確かめる。
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