XXYのオスの出現について


昔から漁師の間では、オス猫の三毛は船神様とされ、荒波を静めるとの言い伝えがあります。10万匹に1匹の確立でオスの三毛が誕生するとか珍重されますが、日本猫全体の三毛猫の数も分からないのですから、あまり正しい統計ではありません。


血統猫の世界では記録が残されていますから、かなり正確にオス三毛の出現率が判定されます。

メインクーンのキャリコには80匹に1匹の割合で、外見がオスが出現していますが・・・???

データ―を見るとXXY型のオスの出現率は「薄い毛色」「縞の毛色」「ポイントカラー」「複雑な毛色」により多く出現しています。

また、結果として三毛やトーティ、ブルークリームの毛色はメスに限定される為、ブラック系やレッド系の単色の毛色にはオスが多くなり、レッドやクリームには、より多くのオスが生れることが分かります。


三毛(キャリコ)トーティ、ブルークリーム、他、
のオス相の出現について、


オス・XY(♂)とメス・XX(♀)を交配すると、オスは(XとY)メスは(XとX)に分離するが、分離がうまく行かない場合(XXY)が出現する。

外見がオス(♂)毛色はメス(♀)の猫は「遺伝子型がXXY」で、通常はオスとしての繁殖能力が無くなる。


1958年度〜1995年度
 CFA血統登録数から見るアンケートの集計

例:( )内の約数はペルシャのキャリコの例では、メス1226匹に対して1匹のキャリコのオスが登録されている。


ペルシャ

 キャリコ   ♂7/8584 (約1/1226)

 バンキャリコ  ♂4/482 (1/120)


 バンキャリコ(ダイリュート) ♂2/228 (1/114)

 トーティ    ♂65/36155 (1/556)

 トービィ    ♂4/192 (1/48)

 ブルークリーム ♂147/32954 (1/22)

 シェル トーティシェル ♂4/440 (1/110)
 シェーデット トーティ ♂15/2315 (1/154)


 
『オスとメスの出現率』

 ブラック♂1:1♀

 レッド♂3:2♀

 クリーム♂4:3♀

 レッドタビー♂8:5♀

 レッド&W♂3:2♀


 ヒマラヤン


 トーティポイント ♂27/7766 (1/288)

 ブルークリームP ♂44/3391 (1/ 77)


 ジャパニーズ  ボブテール


 Mi−Ke (1♂/650♀)

 トーティ (1♂/60♀)

 『オスとメスの出現率』

 ブラック  ♂4:3♀

 ブラック&W ♂2:1♀

 レッドタビー♂5:3♀

 レッド&W  ♂2:1♀


 メインクーン


 キャリコ  ♂4/325 (1/80)

 ダイリュートキャリコ ♂1/142

 トーティ  ♂2/570 (1/285)

 ブルークリーム  ♂6/179 (1/30)

 『オスとメスの出現率』

 ブラック ♂6:5♀

 レッド  ♂3:1♀

 クリーム ♂2.5:1♀

 レッドタビー♂3:1♀


独り言
すなわち、ネコを人間が飼育するようになって、たことの証明です。
より自然な日本猫や混血猫よりも、人によって管理された血統猫は新しい毛色が好まれたりして、遺伝子プールが狭まくなり、いろいろな問題が提起されているのかも知れませんね。


参考文献・「CFA イヤーブック&アルマナック」(CFA)