「外猫を内猫にする大作戦」
               by Miki

 私の住んでいる坂の多い港町・長崎は、とてもノラ猫が多いことで知られているようですが、それでなくても、猫好きの人には、公園や道端でよく出会う猫、ちょっと気がかりなノラ猫がきっといると思います。

 私の家にも8匹の元ノラがいますが、避妊・去勢をしているので、ときどきケンカしながら仲良く暮らしています。でも、外で生活する猫(ノラ猫)を家に連れて帰るのは、決して簡単なことではありません。

 まずは、お友達になることから始めましょう。
 人に対して警戒心を見せる猫には「私はあなたの友達よ」と、信頼してもらうまで長い時間がかかります。
 作戦はエサを与えることから始めます。すぐには近づいてこないので、何日も離れたところから様子を見て下さい。

 できるかぎり、雨の日も風の日も、同じ場所で、同じ時間にエサを置いて、焦らずに、優しく声をかけるようにして下さい。
 貴方が危害を加えないと分かると、少しずつ猫の距離が近づいてきますが、それでも、決して貴方から猫に触ろうとしてはいけません。

 根気よく、気長にすることが大切です。

 そのノラ猫が元々は飼われていた捨て猫だったら、思ったより早く友達になれますが、生まれついてのノラの場合は、子猫でもなければ滅多に友達になれないかも知れません。

(すぐに捕まえられる子猫は、なるべく早く小さな内に捕まえてあげて下さい。少しくらいハーハ―と威嚇しても、猫用のミルクを与えたりして、人に慣れるように、いつも触ってあげてください。)

 この大作戦には注意しなければいけないことがあります。
エサを与えて友達になって、それからどうするのかということです。
 もし、エサを与えるだけなら、それは自己満足で、かえって近所の人達に反感を持たれる結果になります。

 私たちは猫好きな仲間と同じ数だけ、猫嫌いな人がいることも、現実として受け止めなければなりません。

 家に連れて帰れないなら、せめて「避妊・去勢」する方法を考えて下さい。多くの自治体が助成金を出していますから、獣医さんに相談すると良いでしょう。

 家に入れる時は猫用のケージを用意して、落ち着いて慣れるまで、しばらくその中で生活させます。(ケージは布でカバーして、薄暗くしましょう) 
 すぐに部屋に離すと不安のため隠れたり、外に逃げ出そうとすることが多いようです。

 先住猫がいる場合は、まず、獣医の検診を受けて必要な治療をしてください。そして、猫どうしがお互いを認めるまで猫ケージでお見合いさせて下さい。

 ここでは私自身のノラ猫救出方法の一例を述べましたが、猫ちゃんたちは、それぞれが異なった行動をしますので、それほど簡単に成功するのではありません。

 そこに愛があれば、必ず、どんな猫ちゃんにも分ってもらえると信じているのです。

 どうか気長に、ノラ猫たちを救ってあげてください。