血統登録の方法


血統猫はキャットクラブに登録することで純血品種として認められます。また、ブリーダー(繁殖者)は血統猫の出生に責任を持ち、自分の責任において登録申請を行います。このように大切な血統書ですが、日本では血統書だけが一人歩きして、それが価値観につながるようですが、本来の目的から考えると、可愛がる猫(一般的にはペットと呼ばれます)に対しては、血統書の有る無しは問題ではありません。(去勢・避妊した猫はペットとして、とても飼いやすくなります)

 ▼キャットクラブ
キャットクラブは血統猫の登録管理をとして、品質向上、拡大を図ります。
各々の委員会では新品種のスタンダードを設定、公認します。
代表的な行事はキャットショーと猫セミナーです。
猫の避妊去勢の啓蒙し、ボランティア活動をします。キャットクラブを選ぶときは、最初が大切です。
自由に活動できるクラブ、会員サービスの良いクラブ、が目安になります。

 ▼スタッド・ブック(血統台帳)
血統登録の原簿として各クラブが管理する血統登録台帳です。

 ▼リッター登録(一胎子登録・予備登録)
同じ母猫から同じ日に生れた子猫を、一括して予備登録をすることで、申請用紙に生まれた子猫の両親、猫種、毛色など必要事項を記入して申請します。

 日本のクラブに血統書を申請する場合
1. 血統登録を申請するクラブに入会します。新しい子猫の血統書の発行クラブに入会する必要はありません。
2. 繁殖するメス猫の所有者変更を申請します。
3. キャッテリー・ネーム(猫舎号)を登録します。
4. 他所で交配した場合は、オスの血統書のコピーと簡単な証明書を貰います。
5. 「一胎子登録・申請用紙」に産まれた子猫の生年月日、名前など必要事項を記入して、血統書の申請をします。

 ※ご注意
1. 輸入猫などの場合は、新しい所有者による単独でも登録できるシステムがあります。
2. 日本のクラブの血統書で、CFA血統書を申請する場合は、5代祖(登録する猫の祖先を4代)の証明が必要で、繁殖者(母猫の所有者)または所有者のサインが必要です。 一般的に日本のクラブの血統書は祖先が3代の場合が多いので注意してください。

 CFAナンバー(血統登録書)を必要とされる方は、
  サンフラワーキャットクラブにご相談ください。
  初心者の方のご質問にもお答えしています。

 CFA(米国)に申請する場合
1. 初めて登録する人は、最初にキャッテリー・ネーム(猫舎号)を登録します。
2. 繁殖するメス蘇の所有者変更を申請します。
3. リッター登録をします。(申請は繁殖者に限られています)
4. 返送されたブルースリップ(予備登録用紙)に繁殖者と新所有者がサインして、キャッテリー・ネーム、猫の名前など必要事項を記入して、血統書の申請をします。
5 日本の血統書でCFAナンバーを申請するのに必要な祖先の代数

Abyssinian (8), Balinese (8), Burmese (8),,Siamese (8)
American Wirehair (4),Chartreux (4), Scottish Fold (4),
Devon Rex (3), Korat (3), Ragdoll (3), Turkish Angora (3).
All other breeds require 5 generations.

  ■裏書き
CFA血統書の所有者変更には、裏面に繁殖者のサイン、譲漬した年月日、新しい所有者のサインが必要です。

繁殖不許可
欧米ではペット用の猫と繁殖用を区分することが常識のため、繁殖者が血統登録をするときに、「繁殖許可」をマークしないと、その血統書を持った猫が子猫を産んでもCFA登録が認められません。最近は日本のブリーダーもこのシステムをチェックするケースが多いので、初心者とのトラブルになっています。(このケースは仔猫をトレードするときに約束書を交わすことが大切です)
初心者の方が新しく血統猫を入手するときは、繁殖用とかキャットショーに出陳する目的の場合、その猫が「繁殖できるCFA血統登録書」を保持していることを確認しなければいけません。

 ※ご注意
CFA血統書・その他の登録料金・・・CFA本部
手続き日本のCFAクラブで代行していますが、ドル換金、書類作成、郵送料など実費として、2000円程度が別途に必要です。


引用文献
ネコ百科シリーズ「ネコの種類と選び方百科」成文堂新光社(高野賢治著)