交配の前に

 


赤ちゃん猫を生ませる前に!
あなたは血統猫を求めるときに、ペットとして飼いたいと思いましたか?それとも繁殖をしようと考えていましたか?

最近でこそ、ペットで飼う猫ちゃんの去勢・避妊は常識になりましたが、それでも、まだまだ1度だけでも赤ちゃんを産ませてあげたいと思う方が多いようです。

「子猫を産ませたい」と思うことは飼い主の自由ですが、あなた自身が生まれてくる赤ちゃんの責任を持つことが大切です。しかし「猫ちゃんのために可愛い赤ちゃんを・・・」と考えるのなら、それは間違ってると思います。

猫の繁殖本能は子孫を繁栄させることですが、猫自身には交配から出産、育児と大変な試練になり、そのくせ生後3ヶ月もすると親子の情などは感じられません。いろいろな例外はありますが、たまたま仲良しであったり、仲が悪かったりと対等の関係になり、生後8ヶ月もすると、親であれ兄弟姉妹であれ、オスとメスの本能的な感情が宿るのです。

すなわち、猫のために子猫を産ませてあげたいと考えるのは、飼い主側の独り合点だと言うことです。


オス猫の去勢の勧め
オス猫に関して述べるなら、猫の世界は一夫多妻、強いオス猫、優秀なオス猫、恵まれたオス猫が多くのメス猫に交配します。これは、ノラ猫の世界も、日本猫も、血統猫も同じことです。そして、一度でも性本能に目覚めたオス猫は、常に多くのメス猫を求めるようになり、スプレーマーキング(匂いのキツイかけション)をするようになったり、今までとは違った荒々しい行動や鳴き方に驚かれる方が多いようです。また、これは去勢をしないまま成猫になった場合にも、同じケースが起こります。1度でも交配したオス猫を去勢しても、やはり同じケースが起こります。

少なくともオス猫に「1度だけは赤ちゃんを・・・」と考えるのは猫には迷惑でしょう。本能に火をつけてから、慌てて火を消そうとしても難しいのです。

オス猫の「米国では、去勢手術は生後4ヶ月になったらOK」とのキャンペーンをしています。去勢をするときは、少なくとも性本能に目覚める前の生後8ヶ月までにすることが大切です。

去勢したオス猫はやや太りぎみになりますが、一般的に性格も優しくな、素晴らしいペットとしての愛情を教えてくれます。

 

交配の予備知識へ

 

交配の前に
交配の日から、63日〜68日で子猫が誕生します。母親になる人が母子手帳を持つように出産、育児などの基本的な勉強をしてください。ホームドクターを決めておくのも心強いと思います。

「可愛いから・・」と言う理由だけで産ませた人は、生まれてきた子猫を手放せなくなって、あれよ、あれよ、と言う間に子猫が大きくなって「猫だらけ」の生活になるようです。大切なことは、もし子猫が誕生したら、どのようにして里親を探すのか、どこに里親に出すのか、3匹程度を基準に決めておく必要があります。

血統猫のオスとメスがいれば、子猫が生まれるのは当然ですが、血統猫の子猫だから何とかなると思うのは大きな思い違いのようです。 「友達が欲しがっている」と言う口約束は、「マンションだから飼えない、旦那さんの許可が下りない」と、いとも簡単に断られることも多いようです。

全ては「交配する前に準備万端整える」ことが大切です。


交配の適齢期(初心者の目安として)
早熟なメス猫では生後7〜8ヶ月でシーズン(発情)を迎えますが、母猫としての母体の成熟から考えると、生後10ヶ月を超えれることが目安になります。また、重量は猫種によっても異なりますが、一般的な目安としては2.7kgを超えていることです。そして一番大切なことは、母猫になるメス猫が健康であることでしょう。